『家族療法』(家族カウンセリング)ってなあに?

今日は土曜日、いよいよ週末ですね。今週も一週間、お疲れ様でした。

さてさて。たまにはお天気以外の真面目な話もしてみようかな、と、思います。

家族へのアプローチ、というのは、様々な方法がありますので、まとめることは意外と難しい、ということに気がつきました。ですので、ここでは言葉は似ているけれど、全く異なる2つのご相談の形態について、ご紹介したいと思います。

・『家族相談』
 クリニックの外来や、地域の相談窓口などで耳にしたり、目につくことがあるかもしれません。ご本人様が来られない時に、ご家族様だけでご相談にいらっしゃる場合を指します。

 ご本人様がどんな状態なのか、病気などの可能性はないか、どんな対処方法が考えられるか、利用できそうな施設やサービスはないか等々…。まずは色々な情報を集めたい時には有効ですね。

 ご本人様抜きでいらっしゃれるので、ご家族様のご意見やお気持ちを率直にお話しやすい一方で、実際にご本人様にお会いしないとわからないこともありますので、あくまで参考にして頂く程度になってしまうこともあります。(医療期間ですと、保険がきかなくて、自費になる場合も多いようです)。

 もちろん、この方法もお困りの方には、十分にお役に立てることも多いと思います。

・『家族療法』、『家族カウンセリング』
 こちらは様々な学派ややり方があるようですが、基本的には、複数のご家族メンバーにお会いして、別々に話を聞いたり、一緒に話を聞いたりしながら、ご家族全体のバランスを見て、どのようにして行ったら良いかをご一緒に考えていく、ということになります。

 ご家族全体を一つの組織、グループと考えて、誰が悪い、ではなく、どのようにしたら全員の方がハッピーになれるか、より心地好く過ごせるようになるのかを調整していく、という考え方です。

 その中で、今、この人はこんな我慢をしているんですよ、とか、こんなに辛いんですよ、というお話になることもあります。しかしそれは、決して他のどなたかを責めるものではありません。むしろ、『では、どのようにしたらこの方が少しでも楽になるか、ご家族の皆さんとご一緒に考えていきましょう』というものです。

 どうでしょうか、少しはご安心して頂いたり、イメージができるようになりましたでしょうか。

 この他にも、ご夫婦やカップルのカウンセリング、というものもありますが、こちらも、『どちらが悪い』ではなく、ご一緒に、よりよいあり方を探してみましょう、というものになります。

 中立な第三者を間に挟んで、ご家族やご夫婦でお話し合いをして頂く、というイメージかもしれません。もし何かお困りごとがございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。(山田)