スポーツに必要な能力のひとつ??

 延期していたオリンピックがついに開催されました。現実的にはオリンピックどころではなく、実際に開会式を見るまでは「本当に始まるのかな?」という気持ちでした。複雑な気持ちで観戦してる方、シンプルに競技を楽しんでいる方、さまざまなことを考えさせらるオリンピックとなりました。
 さて、選手たちの活躍を見ていて思うのは、プロアスリートの空間認識能力は、一般平均とどれほど違うのか? です。サッカーやバレーボール、復活したソフトボールなど、とくに球技を観戦していていると考えてしまいます。
空間認識能力とは、三次元空間上において、対象が何であるかや、対象との位置関係を正確かつ素早く認識する能力をいいます。スポーツに限らず、車の運転や地図を読むとき、図形を頭の中で回転させるときなどにも使っています。筆者はこの能力がどうやら低いようで、ダンクは決められないし車庫入れは大の苦手です。アスリートとして戦うならば、的確な位置でボールを受ける、放つ、チームメイト全体の位置を把握して動くなど、スーパープレーが生み出されるためには、高めて然るべき能力であるはず。
 ではこの空間認識能力、高めることはできるのでしょうか?
 調べてみると、スポーツの世界ではしばしば研究され、高めるためのトレーニングが考案されていました。普段スポーツをしない大人ではどれほど変化があるのかはわかりませんが、幼児期から空間認識を遊びに取り入れることで、その能力が伸びるという結果が出ているそうです。ジグソーパズルや立体ブロック、カメラでいろいろなアングルの写真を撮ること、ジャングルジムや鬼ごっこも良いそうです。はたまた、箱の中におもちゃをきれいにしまえるか? といったクイズでも効果があるそう。大人の場合、シューティングゲームでも能力を高められるのだとか。発揮するには、日頃からの積み重ねが必要そうですね。そして、自分自身の得意不得意というのは、なかなか把握しにくいものです。
 当相談室では心理検査のニーズにもお応えしております。検査で測れるものはもちろん限られていますが、限られた客観的情報を生かして、ご自身の得意不得意、特徴を知り、「やりやすさ」に繋げていく、そのようなお手伝いができればと思います。
 暑さと感染症と、厳しい夏ですが、なんとか乗り切りたいと思います。