花からエネルギーを得てみる

 やはり賑わいは少し減ると感じたものの、平穏に年末年始を過ごしました。師走は、仕事を新年に持ち込みたくない忙しなさや、早い日の入りなどから、気持ちが暗くなりそうな時がままありましたが、大晦日と元旦を迎えると憑き物が落ちたように清々しくなるように思います。
 それからしばらくはよかったですが、また油断のできない状況になり、残念でなりません。コロナウイルスに罹患された方が早く良くなるよう、また、自分達も罹患することなく厳しい状況を乗り越えられるよう、祈るばかりです。
 長く続いているコロナ禍の中、少しでも家の中が明るくなればいい、安らぎが得られるものがあればいいなと思い、夏頃から時々家の食卓に花を飾るようになりました。観葉植物や多肉植物に手を出したこともありましたが結果は淋しいものでしたので、生花を花瓶に活けて世話をするくらいなら無精者にもできるだろうという算段です。
 月に一、二回、花屋で一輪選んだり、すっかり花開いて値下がりした小さなブーケを買ったりしています。生活のふとした合間に花に目をやる機会があると、少し気持ちが華やぎ、心に余裕が戻ってくるような気がします。実際に、花のある環境、ない環境で活動をした時の、それぞれの気分の状態などを測る実験では、花がある環境のほうが活気がわき、リラックス時に高まる神経活動が活発になったそうです。実験結果を知らずとも花による効果は想像がつきますが、意識しないところでずいぶんと植物には助けられているのでしょう
 今月、いつもの花屋に桜の枝が仲間入りしており、一月に桜とはと驚いて購入しました。啓翁桜という、真冬に咲く桜でした。明るい春はまだまだ遠いですが、室内の暖かさでさっそく開花し、気分を上向かせてくれています。